何回か書いた記憶もあるのだが、私の車載動画編集はかなり雑だと思う。
実際に編集ソフトを使って編集を始める前に、動画素材を吟味し、どの素材をどういう風に使うか。ボイスロイドとの掛け合いをどうするか。どんな演出を入れるか。
事前に色々な事を練りに練ってから、編集したほうがいいものができるに決まっている、とは考えている。ただそうやって編集したことは、ほぼ一度もない。
だから私の動画は一歩抜き出る、みたいな所がないというか。個性がやや乏しい印象がある。無理に個性を出そうとすると逆にぎくしゃくしそうだから、今までの流れを無視して、ボイスロイドに突飛なことを言わせたり、技術的に難しいものを入れたりするつもりもないけど。
■すごく大雑把な私の動画編集手順(2018年9月時点)
・動画編集ソフトを起動
・タイムラインに時系列で素材のファイルを並べる。
・不要なシーンをカット。風景がきれい、おもしろいなど興味を引くシーンを残す。
・上記のシーンを詰めていき、1本分の動画として霧のいいところまで残す。
・シーンごとにBGMを選び、数種類のBGMをタイムラインに入れて試す。
・ボイスロイドなどのセリフを入れて、シーンごとに動画の長さをさらにカットしたり、追加で調整する。
・ボイスロイドの立ち絵の各パーツを並べる。口パクのアニメーションなどは一旦仮配置。
・説明文や位置情報などの要素を追加。
・シーン切替のトランシジョンやエフェクトなどを入れる。
・ボイスロイドなどの音声ファイルを出力し、タイムラインに追加。
・音声ファイルの長さにあわせて、セリフの表示時間を調整。
・音声にあわせて、口パクなどのアニメーションの調整。
・サムネイルの画像を作成し、入れてみる。
この方法の良い(と思っている)所は、とにかくすぐに編集を開始できる、と言う点。考えるよりまずやってみる精神の編集方法である。
ただ賢い編集方法とはとてもいえない。
■動画編集を料理に例えてみよう
買うなりして入手した食材(撮影したファイル)を、料理していくわけですが。
仮に魚を調理することにして、私の方法はなんの料理を作るか考える前に、まずまな板(編集ソフトのタイムライン)に魚を乗せて、いきなりぶつ切りにしてしまうようなもの。
ぶつ切りした後に、何を作ろうかと考え始めるわけですよ。そうすると刺身にしようと思っても、それができない切り方をしちゃってる場合もある。すると作れる料理の幅がぐっと狭くなってしまう。
私の動画はいわば、ぶった切った具のごった煮といった風である。それが一応料理っぽい外見、それなりの味で整っているのは、立ち絵、BGM、ボイスロイド音声といった後から入れる調味料のおかげが九割くらいだと思う。
■立ち絵・BGM・ボイスロイド音声は調味料
・立ち絵…ハーブ的な何か
・BGM…塩・コショー的な何か
・ボイスロイド音声…うまみ調味料 味の素的な何か
上記はあくまで私個人の主観的なイメージ。こういうたとえをする人が他にいるかどうかはわからないけど。どんな素材であれ、これらがあればある程度食える料理ができるでしょう。
ただしいまいち決定打にかけるというか、本当においしいのか?といわれると疑問に思ってしまう。
素材をもっと吟味したり、下拵えをしたほうがいいのでは?そもそも最初になにを作るのかちゃんと決めて、それから素材を用意したほうがいいんじゃないのか?
調味料に頼りすぎるのもいけないのかもしれない。でも中には悪魔的なおいしさを持つ調味料を調合して、使える人もいたりするのである。もうどんな素材でも、その調味料さえあれば、絶品の料理に化けるみたいな。
■自分はどんな料理を作りたいのか?
おしゃれなイタリアン? 激辛の中華料理? くさやみたいな珍味?
自分の編集技術や目指したいものを考えると、そのどれでもなさそう。
ボイスロイド車載に関して言うと、自分の動画はボイスロイド自体を強く推すものではない。バイクも好きだけど、バイクだけをアピールしたいわけでもない。
バイクでも鉄道でもバスでもなんでもいい。一緒に旅する感覚を味わってもらうとか。旅っていいよね、という雰囲気を感じてもらったり、そういう方向を目指したい。
いつでも気軽、構えずに見てもらえるような動画。
どこの定食屋でもあるような「野菜炒め定食」。特別うまいわけじゃないけど、時々食べたくなる感じ。うーん、例えがあってるのか微妙だけど。
■たかが野菜炒め定食、されど野菜炒め定食
見た目あんまり変わらないにしても、より完成度の高い「野菜炒め定食」、というのを目指したい。
そのために炒める野菜の産地や切り方、調理方法を常に見直す。一緒に出すご飯やスープも、どんな種類の米を使い、どうやって炊くかなど、考えることは結構いっぱいある。
単純に高い野菜を使えばいいものができるかはわからない。でも、試せるものがあれば、どんどん試せばいいのだ。
調理素材だけではない。調理器具だって、新しいものを取り入れる事は必要だと思う。無論今までと全く違うものを試すのなら注意が必要だけど。
失敗して以前よりまずいものが出来上がったとしても、最終的にお客さんに出すかどうかは、自分で決めることである。
■まとめ
色々と書いてしまったが、要は今の作風を変えずに、動画の完成度を高めていきたいってことで。でも、今までできなかったことが、急にできるようにはなったりしないから。地道にやってくしかないかないかと。
少なくとも動画を作る際に、編集ソフトを立ち上げる前、撮影をする前に、ちょっとだけ今よりも考えてみよう。