ボイスロイドの立ち絵を目パチ、口パクさせる為に私は以下の手順でやっています。
- 立ち絵のファイルから口と目のパーツだけで出力する。(psdファイルなどでパーツごとに出力できない一枚絵は不可)
- 口、目の閉じている状態と開いている状態の画像を用意
- 必要に応じて、差分のファイルをphotoshop等で用意
- After Effectsで各パーツの画像を並べ、出力
1.立ち絵のファイルから口と目のパーツだけで出力する。
まず最初に、アニメーションに使用するファイルを用意します。
素材となる立ち絵がPSDで提供されていて、PSDファイルを編集できるソフトがあれば簡単。私はphotoshopを使っていますが、無料でPSDを扱える無料ソフトだとGIMP辺りになるでしょうか。
※使わせていただいたのはペテン師さんの立ち絵
もし使っている立ち絵が、パーツごとでなく1枚絵で提供されている場合は、分解するのは難しいです。私は動画編集時に立ち絵をパーツごとに分けて、配置しています。その為、新しい立ち絵を使うまえに、まずパーツごとに出力しています。
2.口、目の閉じている状態と開いている状態の画像を用意
前の記事にも簡単に紹介しましたが、口パクの場合はまず閉じている状態と開いている状態の2つの画像を素材から選択します。
私が選択したのは口のレイヤーにある「通常」と「わはぁ」
「通常」が閉じた状態。「わはぁ」が開いた状態としています。
ただし、閉じた状態と開いた状態の中間。差分の画像がないと口パクさせたときに滑らかになりません。提供された素材に用途に適したものがあればいいのですが、さすがにそこまで想定された素材は、ほとんどないと思います。
差分は開いた状態の画像を加工して作ります。事前に提供されている立ち絵の改変が許可されているか確認してください。OKの場合のみ、加工してくださいね。
3.必要に応じて、差分のファイルをphotoshop等で用意
「わはぁ」の画像をもとに、差分の画像を2枚作りました。
加工自体は、photoshopの拡大・縮小機能を使ってます。
差分は1枚でも問題ありません。前回作成した口パクのアニメーションは差分1枚でした。より滑らかにしようと思ったら、差分の枚数を増やせばいいのですけど。きりがないですし。
4.After Effectsで各パーツの画像を並べ、出力
After Effectsで出力ファイルを使って、アニメーションを作成します。
閉じた状態から開いた状態までに、番号をつけると下記のようになります。
並べる順番としては「1、2、3、4、3、4、2、1」
閉じている状態から、一旦完全に開いた状態になり、また閉じるで1つのセット。
ただし実際に色々並べてみて、組み換える事もあります。
下記のサイトを参考にして、やっています。
After Effectsで作成する際、コンポジションのサイズを元の素材と幅、高さが合うように調整してください。そうしないと、立ち絵と組み合わせた時におかしなことになります。
作成した画像を素材として読み込んだ後、タイムラインに並べていきます。
1つのレイヤーを3フレームの長さに区切り、ずらずらと並べていきます。
フレーム数にはこだわりは特にありません。出力したファイルをpremiere proで編集する際、再生速度を調整できます。
一番下のレイヤーに、透過用のグリーンの平面を配置しておきます。
上の画像は参考用の為レイヤー数が少ないですが、長い時間口パクを繰り返すのであれば、下のようにレイヤー数を増やしていきます。
プレビューして、アニメーションに違和感がないか確認します。
自分で加工した差分画像はそのままだと、上下に少しずれてたりすることもあるので、その場合は画像の位置を調整して、プレビューを繰り返します。
最期ファイルメニューから書き出し>レンダーキューに追加。
レンダリングし、aviファイルとして書き出します。
他の口パクのアニメーションが欲しくなった場合は、使用する画像を変えて、同じことを繰り返します。
adobe premiere proで編集する際は、ファイルをタイムラインに配置した後
ビデオエフェクト>キーイング>カラーキーで、背景に配置した色を設定し、透過させます。
背景の色が完全に透過されない場合は、カラー許容量の数値を大きくしつつ、ちょうどよい数値に調整してください。